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2008年 08月 28日
命あふれる島(屋久島にて)
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千尋(せんぴろ)の滝

夏休み企画「屋久島」、今回が最終回です。

屋久島は、車だと3時間ぐらいで一周できますが、そのうち、40〜50分ぐらい林道を通ります。西部林道というこの道は、林道とはいっても舗装されており、普通の車で走行可能です。(道幅が狭く単一車線の部分がありますが、危険という感じはないです)

この西部林道を通らないと屋久島を一周できないのですが、それだけではありません、野生のサルやシカを間近に見ることができる、オススメの道なのです。
屋久島のサルとシカは、ヤクシカ、ヤクザルといい、ニホンザル、ニホンジカの亜種です。本土のものより小型で、とてもかわいらしいです。
家族みんなすっかりこの林道を気に入り、何度も通りましたが、必ず観ることができました。特に、道端で10匹ぐらいのサルの群れがたむろっているところに通りかかることができ、毛づくろいする様子や、子ザルが間近で観れたことは印象的でした。
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最後は、屋久島の海についてです。

屋久島は、海岸線まで山が迫っており、砂浜が少なく、あっても遠浅ではありません。
そのためか、ビーチリゾート開発を免れたため、お洒落なビーチはありません。
それでもいくつか海水浴場はありますが、海の家が出ているのは、何と、一奏(いっそう)海水浴場ただ一つです。
我が家の子供たちは海水浴が大好きなので、当然という感じで、一奏海水浴場に行きました。ところが、屋久島にきて海水浴をする観光客はほとんどいないようで、海水浴客は10組ぐらいしかいません。
おかげさまで、とてものんびりと海水浴を楽しめました。(ある意味贅沢かもしれません)

屋久島の海のもうひとつの楽しみは、タイドプール(潮溜まり)です。
タイドプール(潮溜まり)とは、満潮時に海水につかる部分が干潮によって陸に出たときに、その地形によって海水が残る部分のことで、取り残された魚を観察することができます。

屋久島の海岸線はほとんどが岩場なので、タイドプールができる岩場もいろいろあるようです
ぼくたちは、一番規模の大きい塚崎タイドプールへ行きました。銭湯の湯船ぐらいの潮溜まりもあり、熱帯魚観察を満喫することができました。
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以上、夏休み企画として、昨年、一昨年の家族旅行をもとに屋久島の体験をお伝えしてきました。
この自然の宝庫である屋久島が、いつまでも自然の宝庫でありつづけることを願いながら、結びとしたいと思います。

拙い写真&文章でしたが、おつきあい頂いた方、ありがとうございました。
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by tatsuya_kitao | 2008-08-28 00:07 | 屋久島 | Comments(10)
2008年 08月 24日
ウミガメの浜(屋久島にて)
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屋久島 永田いなか浜

屋久島は、世界有数のアカウミガメの産卵地としても知られています。
そして、写真の浜が、屋久島でもダントツにウミガメの上陸の多い永田いなか浜で、ピーク時期には一晩で50匹以上のウミガメが上陸する日もあるということです。(産卵は5〜7月、孵化が8〜9月です。)

日本のウミガメの産卵地は、砂浜の減少や環境の悪化などで、危機的な状況です。
この屋久島も例外ではありませんが、地元ボランティアを母体に発足したNPOである「屋久島ウミガメ館」の献身的な活動によって、かろうじて守られているという状況です。(詳しくは、「屋久島ウミガメ館」のWebサイトをご覧下さい)
http://www.umigame-kan.org/

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ウミガメ館にて、保護されている子ガメの測定を体験中

一昨年に、屋久島を訪れ、「屋久島ウミガメ館」主催の観察会に参加、ウミガメの産卵を間近で見ることができました。
その時、1日ボランティアがあることを知り、昨年は、より深くウミガメの体験をすべく、1日ボランティアに参加しました。

<1日ボランティア体験記>
1日ボランティアは、「ウミガメ館」の調査員の方(長期ボランティアの方で構成されています)に同行し、調査のお手伝いをするというものです。
ウミガメの産卵は、夜間に行われるため、20:00から翌朝までが調査時間ですが、できる範囲で、時間も可能なところまででいいという暖かお言葉に甘えて、もうすぐ4歳になる娘を含む家族4人で参加しました。

7月30日 20:00
お手伝いする調査員の方と、担当するいなか浜の一角に到着、ウミガメが上がってくるのを待ちます。

この日は、快晴で満月が明るく浜を照らしていました。ウミガメは明かりを嫌います。産卵時期の終盤で、ただでさえ上陸数が少ない時期、待てど暮らせどウミガメは上がってきません。2時間近く経ったでしょうか、坊主の予感がよぎる中、いなか浜の別のエリアでアオウミガメが上陸しているという情報が入り、そちらへ移動しました。
屋久島で産卵するウミガメのほとんどがアカウミガメです。アオウミガメ(アカウミガメよりふた回りほど大きい)は数日に1匹ぐらいしか上がってきません。

そのアオウミガメは、甲羅の長さが1mを超える堂々としたものでした。後ろ足で穴を掘っています。
ウミガメが産卵に入るまで、少しかかりそうということで、近くで待機していたころ、小さな物体が、コソコソと動いているのに気がつきました。
それは、孵化したばかりの赤ちゃんカメでした。一目散に海の方へ向って行きます。
赤ちゃんカメの来た方向をたどってみると、巣穴らきし場所がありました。
砂から赤ちゃんカメの頭がひょっこり出たかと思うと、もぞもぞと砂から湧き出るように全身が現れます。
次から次へと出てきます。15匹ぐらいは出て来たでしょうか。
時間は、既に23時をまわっていましたが、子供たちは、その様子にすっかり目を覚まし、赤ちゃんカメを追いかけ、海に着くのを見守っていました。

そうこうしているうちに、アオウミガメが産卵が始まっていました。
調査員の方が、場所が悪いので、卵を移し替えるということで、産卵中のカメの後ろから手を伸ばし、卵を取り出し始めました。
その後、妻に取り出しの指令が下り、大部分の卵を妻が取り出しました。その数、135個。

卵を袋にいれ移植するエリア(砂浜最上部の一角に杭とロープで囲んである保護エリアあり)に到着すると、今度は、ぼくに卵を埋める穴を掘る指令が下りました。穴は、深さ50cmぐらいの縦穴で、穴の底は広くなっていないといけないということでした。(フラスコのような形状です)
砂浜に深い穴を掘るのは、結構難しく、2回途中で崩れました。何とかコツがつかめて来た3回目、やっと調査員さんのOKが出て、卵を入れ砂をかけました。

もう1時を回っています。娘も頑張って起きていましたが、そろそろ限界です。ちょうど一息ついたので、妻と娘を宿(浜から車で10分)に返し、ぼくと息子は、一息入れた後、再び、浜へ引き返しました。引き返すなり、もう一つ穴堀の仕事が待っていましたが、コツをつかんだので、今度は楽勝でした。
それが終わると、もうカメは上がってきそうにないということで、調査員さんと相談し、2時過ぎに、ぼくたちは引き上げることになりました。

今回、上手くいけば産卵と孵化の両方が見れる時期でしたので、両方見れればいいなと思っていたのですが、月明かりのもと、産卵するアオウミガメの傍で、孵化する赤ちゃんガメが列をなして海へ向って行くという、すごい状況を見ることができました。

ウミガメは明かりを嫌うため、残念ながら産卵の様子や赤ちゃんカメの写真はありません。
唯一、撮れたのは、ぼくの掘った穴に卵を入れたところです。(2回目だったと思います)
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「屋久島ウミガメ館」のWebサイトには、色々な写真があります。ウミガメの生態やウミガメの抱える問題なども、わかりやすく説明されていますので、是非、ご覧頂ければと思います。
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by tatsuya_kitao | 2008-08-24 23:35 | 屋久島 | Comments(10)
2008年 08月 20日
聖老人(屋久島にて)
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HASSELBLAD 503CX Planar CF80mm RVP 屋久島 縄文杉

夏休み企画「屋久島」の3回目は、縄文杉です。

縄文杉については、いまさら説明するまでもありませんが、実際に目の前にすると、その迫力は、TVや写真で観たものと格段の違いがありました。野太いまま伸びた幹、その上部は、杉の枝とは思えない、あまりにも太い何本かの枝が、まるでヤマタノオロチ(もしくはキングギドラ)が首をもたげるように広がり、樹とは思えない迫力を持って、そこに存在していました。

ちなみにタイトルの「聖老人」は、屋久島に移住し農業と詩の創作を中心とした生活を送った詩人、山尾三省(やまおさんせい:1938年生まれ)が、縄文杉についての詩の中で、縄文杉の呼び名として使った言葉です。

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さてさて、縄文杉の写真があるということは、ここまで何とかたどり着いた訳ですが、そこまでの経緯をお話ししましょう。

(前回からの続き)
8:40に楠川分岐を出発したぼくと長男は、トロッコ列車の軌道を歩きました。夏休みのため、いくつものグループが歩いています。ほとんどがガイドツアーのようでした。日帰りのため、みなさん軽装です。

他のグループはなかなかのペースで歩いており、ぼくたちも先を急ぎたいため、ハイペースで歩きました。もうトシなんでしょう、汗が吹き出し、顔から滝のように滴り落ちます。
平坦な道のため、中判カメラ一式+三脚の重さも、そう苦にはなりませんが、楠川分岐までの上り下りでバテてしまった足には、このハイペースがボディーローのように効いてきます。
結構ヘバりながらもペースは維持し、9:30に軌道の終点である大株歩道入口に到着しました。

大株歩道入口にはトイレや水場があるため、少し休憩し、9:50に大株歩道入口を出発しました。
休憩している間に新たに到着するグループはほとんどなく、どうやら日帰り登山の集団の最後尾にいるようです。

大株歩道に入ると急登が続きます。ただし、木道や木製の階段が設置されており、歩きやすいです。
1時間程で、ウィルソン株に着きました。ここまでは、先程の休憩の効果もあり。勢いで登ってこれましたが、縄文杉までは、まだ1.5時間ぐらいかかります。ここで折り返すことも考えましたが、長男に縄文杉を見せてやりたかったので、意を決して再び登り始めました。既に足は棒になっており、頻繁に現れる15〜20段ぐらいの階段は、一度に登りきれず途中で一息つくありさまです。途中に、土門拳も撮った大王杉がありますが、ヘバっているぼくはカメラを取り出す余裕もなく、少し休憩しただけで通過しました。

それでも「明けない夜はありません」、ウィルソン株を出発して苦しむこと1時間40分、12:30に縄文杉に到着しました。
他のグループは、みな、とっくに折り返しており、ぼくたちがついた時に居た1グループも、間もなく出発したので、長男と二人だけで、じっくりと縄文杉を観ることができました。静かな時間が流れました。

13:10 縄文杉に別れを告げ、帰路を急ぎます。15:00には大株歩道入口を通過し、16:00に楠川分岐に到着しました。

通常ルートならあと1時間ちょっとで登山口です。しかし、ぼくたちは、ここに及んで1時間かけて下ってきた山道を登らないといけません。絞ってももう何も出てこない力を振り絞って、最後の登りに向いました。

・・・後は、ご想像にお任せします。
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by tatsuya_kitao | 2008-08-20 23:59 | 屋久島 | Comments(8)
2008年 08月 19日
神秘の森(屋久島にて)
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HASSELBLAD 503CX Planar CF80mm RVP 屋久島 白谷雲水峡

夏休み企画「屋久島」の第2回は、白谷雲水峡です。

白谷雲水峡は、標高約800m〜1300mの白谷川流域に広がる自然林で、苔むした深い森と花崗岩の渓流の組み合わせが素晴らしいところで、映画「もののけ姫」のイメージ創りのため、宮崎駿監督が幾度となく訪れたことでも知られています。

この森も江戸時代には伐採が行われていたため、随所に切り株があります。
これらの切り株は、例外なく苔に覆われ、そこに杉の種子が着床し、成長して生きます。なかには、切り株を根元に抱え込み、大きく成長した杉や、切り株が腐ってなくなったため、根元に人が通れるぐらいのトンレル状の空間が空いた杉もあり、生命の豊かさ、逞しさを感じます。

白谷雲水峡は、車でアプローチでき、遊歩道も整備され、30分〜5時間半まで色々な散策コースが用意されているため、各々のレベルで屋久杉の森を楽しむことができるところです。

今回の写真は、宮崎監督がかよった場所で撮影したもので、白谷雲水峡の中でもとりわけ幽玄な雰囲気が漂うところです。


さて、ここで唐突ですが、縄文杉登山の話に入ります。

なぜなら、この写真を撮ったのは、縄文杉へ向い途中なのです。(撮影時刻は朝7:00)
縄文杉登山の一般的なルートは、別のルート(以下「通常ルート」と呼びます)なのですが、白谷雲水峡からも、峠を越えて通常ルートに合流することができます。ただし、通常ルートは合流地点まではトロッコ列車の軌道という比較的平坦な道のりなのですが、白谷雲水峡ルートは、峠を登って谷まで下りる必要があり、時間も体力もかかります。

このようなチャレンジングなコースを選んだのは、
一つは、旅行の日程上、縄文杉登山と白谷雲水峡の散策は両立せず、縄文杉登山を採ったが、白谷雲水峡も観たかった。
もう一つは、宿からは白谷雲水峡の方が近く、通常ルートの登山口よりも1時間以上早く到着できるため、峠の上り下りでかかる時間をかなり吸収できそう。

という2つの理由があったからなのです。

ということで、朝5:30に白谷雲水峡の登山口を出発したぼくと長男(当時10歳)は、清々しい原生林の中を足取りも軽く登って行き、7:00には今回の写真の撮影地点に、7:45には峠(辻峠)に到着しました。

ところが、ここからの下りが曲者でした。山奥の方へ下って行くので、それほど急でもなく長くもないだろうと思っていたのですが、結構な下りが続きます。帰路はこの道を登らないといけません。不安が頭をよぎります。
早く着くことを願いながら通常ルートの合流地点である楠川分岐に着いたのは8:30、何と1時間以上も下って来たのです。

8:00には楠川分岐を通過したかったのですが、少し遅れ始めていました。そして、それよりもっと問題だったのは、3時間の上り下りで足がバテ始めて来たことです。(次回に続きます)
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by tatsuya_kitao | 2008-08-19 00:28 | 屋久島 | Comments(12)
2008年 08月 17日
生きてこそ(屋久島にて)
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HASSELBLAD 503CX Planar CF80mm RVP 屋久島 ウィルソン株

夏休み企画(でも、ぼくはカレンダー通り働いています)ということで、少し、屋久島について掲載して行きたいと思います。

昨年、一昨年と、夏休みに家族で屋久島に訪れており、昨年は縄文杉まで行きました。
カメラは持って行きましたが、家族旅行ですので、なかなか気合いを入れて写真を撮れる状況ではなく、まともな写真は、数枚しか撮れていませんが、スナップも織り交ぜながら、屋久島での体験を綴って行きたいと思います。

さて、第1回は、ウィルソン株です。

ウィルソン株は、屋久杉の大切り株です。(縄文杉のルートの途中にあります)
1914年に、アメリカの植物学者・ウィルソン博士の調査により世の中に紹介されたため、この名前がついています。
1586年(天正14年)、豊臣秀吉の命令により大坂城築城(京都の方広寺建立とも)の為に切られたといわれていて、根周り32mm、胸高周囲13.8m、株の中は空洞になっており、10畳もの広さがあり、清水が湧き出て、祠(たたりを恐れた村人が造った)が奉られています。

ウィルソン株は縄文杉、大王杉と並ぶ推定年齢3,000年クラスの杉で、胸高周囲は大王杉の11.1mを上回ります。伐採されていなければ、ひときわ高く真っすぐに伸びていたであろう、神々しい姿は、縄文杉以上の注目を集めたかもしれません。

この神々しい樹を伐採してまで造った建物は、焼失してしまってありません。
この株を前に立つと、その巨大さに圧倒されるとともに、人間の愚行を、まざまざと思い知らされました。

ちなみに、写真右下隅に見えるのは、切り倒された杉の一部だと言われています。

(初回は、ちょっと、重い話になってしまいましたね)

<撮影後記>
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by tatsuya_kitao | 2008-08-17 17:41 | 屋久島 | Comments(12)